産業廃棄物収集運搬業許可を取りたい方向けに許可の要件や許可を取るために必要なことを解説していきます。
基本的に許可の要件は、「人に関する要件」「物に関する要件」「財産要件」の3つを満たすことで許可されます。
この3つの要件を具体的に見ていきましょう。
人に関する要件は、「講習会を受講すること」と「欠格要件に該当しないこと」の2つの要件を満たす必要があります。
日本産業廃棄物処理振興センターが実施する講習を受講する必要があります。
受講対象者は、以下の者が受講する必要があります。
また、講習には有効期限があり、申請日から起算して5年前までのものでないといけないので修了日には注意をしてください。
以下の13項目に該当しないことが要件になります。
物に関する要件は、適正な運搬車両又は容器を備えていることが要件になります。
廃棄物が飛散し、流出し、及び悪臭が漏れるおそれがないようにしなければなりません。
土砂等運搬禁止車両では、がれき類、鉱さいを運ぶことはできません。
他人の車両を借用する場合には、賃貸借契約書が必要になります。(使用権原に制約がなく、1年以上の一定期間継続的に使用できることが必要です。)
車両の用途は「貨物」であることが必要です。
営業成績が3年以上の法人の場合
法人の場合は、直前事業年度の自己資本比率、直前3年間の経常利益金額等の平均値、直前事業年度の経常利益金額等の数値を判断材料にします。
財産要件のチェック表
直前事業年度の自己資本比率 | 直前3年間の経常利益金額等の平均値 | 直前事業年度の経常利益金額等 | 行政処分の内容 |
10%以上 | プラス | スラス | 原則基礎認定 |
10%以上 | プラス | マイナス | 原則基礎認定 |
10%以上 | マイナス | プラス | 原則基礎認定 |
10%以上 | マイナス | マイナス | @必要時診断書 |
0%以上10%未満 | プラス | プラス | 原則基礎認定 |
0%以上10%未満 | プラス | マイナス | 原則基礎認定 |
0%以上10%未満 | マイナス | プラス | 原則基礎認定 |
0%以上10%未満 | マイナス | マイナス | 診断書 |
0%未満 | プラス | プラス | A必要時診断書 |
0%未満 | プラス | マイナス | B必要時診断書 |
0%未満 | マイナス | プラス | 診断書 |
0%未満 | マイナス | マイナス | 不許可 |
「経常利益金額等」とは、損益計算書上の経常利益の金額に当該損益計算書上の減価償却費の額を加算した額
「診断書」では、今後5年間の収支計画に基づく中小企業診断士又は公認会計士の経営診断書を申請書に添付し、今後5年以内に健全な経営の軌道に乗せることが証明できることが必要です。
事業年度は、6ヵ月以上あるものを1期としてみなします。
必要時診断書は、一定の条件を満たす場合に診断書を提出する必要があります。